村上春樹
最近僕の中で村上春樹がブーム再燃だ。
ブックファーストを冷やかしていたときに何となく手に取ったエッセイ集が引き金となった。
読み出したら止まらないのが村上春樹なので、
今週末トイックがあるにも関わらず、
春樹漬けである。
僕にとって村上春樹は青春の象徴みたいなもので、
村上春樹に出会う事で青春が始まり、
村上春樹から遠ざかる事で青春期から青年期に移行したようにおもう。
高校入試が終わった春休みに「ノルウェイの森」を読み始めたことが、
僕の高校生活をある意味決定づけてしまった。
受験勉強、といってもたかだか高校入試だからそれほど苦労した記憶はないのだが、
それなりのストレスを抱えてきたこともあって、
反動的に春休みを「ノルウェイの森」を皮切りに読書に費やしてしまい、
入学までに出された数学の課題に手を付けず高校生活に入ってしまう羽目になった。
おかげで、数学の授業は最初から小説を読む時間になってしまったのだ。
おかげで、それから10数年後の現在、苦労をしている。
まあそれはいいとして。
村上春樹、というかもっと広く僕の文学経験を顧みるに、
きっても切り離せない人物が一人だけいる。
僕にとって初めての「親友」となった(と僕は勝手におもっている)人物で、
初めて「本について語り合える人間」であった。
進学校に入ればこういう人間と知り合えるんだな、
と変な感慨を抱いたものだった。
なんと言うか、彼と知り合う事で、
僕にとっての文学とか音楽が、
「教養」から「実践」へと変化した。
生活スタイルに変化をきたした、という事だ。
彼は中上健次みたいな人間で、
複雑な家庭環境と複雑な内的構造を通じて、
かなりエキセントリックな青春期を実践していた。
年を追うごとに逸脱さは度合いを増していき、
僕は彼についていけなくなり、
僕は僕で僕なりの自意識もあって、
次第に彼とは口をきかなくなっていった。
あの頃の記憶は今なお生々しさを帯びていて、
具体的に語ることはできない。
とまあ村上春樹の本を本棚の奥から引っ張りだすと、
そんなことを思い出したりするのだが、
今こうして彼の本を読み返してみると、
いわば「現在的意味」を感じるところが結構ある。
懐古趣味的に読み返すのではなく、
今の僕に役立つことが結構書かれているのだが、
それはまたいつか。
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